就職してはいけないブラック会計事務所
所長の人格
所長の人格はやはりそこの会計事務所がブラックかどうかを見極める一番大きな要因かもしれません
ここではこんな所長は問題ありと思う所長を紹介していきます
職員に横柄な態度をとる所長
- 数人規模の会計事務所では所長が王様でいわゆるワンマン経営です
所長の言うことが絶対となります
まあ極端な話、所長がカラスは白いと言えば、所員も白だと言わなければならない事務所も存在します
でもそれが問題なのです
それは違うと、カラスは黒いと職員が言える所長でないとダメだということです
実際、所長が尊大で偉そうな態度で何を報告しても理不尽なことで怒鳴ったり怒ったりするような所長は問題です
私の経験上、申告書のミスを見つけ報告したら「余計なことをするな」と怒鳴った所長もいます
そういう所長の考え方として、怒ることが所長として自分の威を示す手段だと考えているようです
しかし理不尽なことで怒るようでは威を示すどころか、そういう人なんだと軽蔑されるだけです
やはり所長として尊敬されるタイプとは、部下の相談にちゃんと答えて、礼節をもって接する人です
ミスしたら当然怒ることもあるでしょう
しかし、プロ野球の横浜の筒香が少年野球の指導方法で子供に罵声を浴びせるコーチに苦言を言っていたように、偉そうに尊大な態度で部下に接して何を報告しても理不尽なことで怒鳴ったり怒ったりする所長は問題大ありです
そんな人の元で働きたくはないでしょう
特に最悪なのは威張っているだけで実は仕事が出来ない所長
実は部下の方が仕事が出来て、現実ガラスの所長の癖に威張り散らしているような所長は最悪です
面接の際にはよく所長を観察しましょう
そういう人は面接時にも横柄な態度で接するものです
その後、仮に採用の連絡が来ても自ら断るくらいでもいいと思います
いつまでも古いやり方を変えない所長
- これは大体60代以降の年齢の所長さんで事務所がかなり古くから存在している場合にみられる傾向です
つまり今の世の中コンピューターが普及して技術が進歩しているにもかかわらず、いつまでも古き時代のやり方で、しかもそのやり方を一向に変えようとしない所長です
さすがにパソコンを所有していない事務所は問題外ですが、他にも例えば計算は計算機ではなくそろばんでなくてはダメとか、通帳から会計ソフトへの入力に際し、振替伝票へ手書きの記帳を強制されるケース、後は電子申告や後述するように全く設備を整えない所長などが当てはまります。
まず計算に対してですが、そろばんでなくてはダメなどという理由は何一つありません
単にそこの所長がそろばん世代だったというだけのこと
会計ソフトへの入力に際して、わざわざ手書きの振替伝票を書くことを強制させる所長も同じことが言えます
他にもいろいろありますが、つまりあまりにも事務所のやり方がアナログなのは単にそこの所長が時代についていけずに置いてきぼりをくらっているだけです
そういう所長にこういうやり方の方がいいんじゃないですかと提言しても、何かしらの言い訳をしてやろうとしません
いろいろな言い訳をした所で結局はただ単に所長にする気が無いだけのことです
程度の差はあれあまりにも古いやり方をしている事務所は職員の負担が無駄に大きくなります
面接の際はその辺りも質問して、事務所のやり方が古いなと感じるようでしたらそこの事務所は避けた方がいいかもしれません
職員の人格
- 上記同様、職員の人格もブラックかどうかの大きな指針となります
上記のような尊大な態度をとる所長もいやですが、とにかく上記同様横柄な態度や口の悪い先輩などもいると大変です
私の知り合いにはその先輩の職員に散々イジめられてうつ病になったりパニック障害になった人もいます
他にも全く他の職員と相談ができない会計事務所
こういうケースはどうしたらいいですかと尋ねても「私の顧問先じゃないから……」とか言って何も相談に乗ってくれない職員
一番ひどいのになるとイジメ体質のある事務所で数人で散々新人をイジめる事務所も存在します
例えその人に非があったのだとしても、みんなでよってたかって一人をいじめるような事務所は最悪の環境です
ミスして上司に怒られて、その際に「次頑張ろう」と励ましてくれる同僚のいる事務所と、全員で非難していじめる事務所
どっちで働きたいかは一目瞭然でしょう
ちなみにそういう人たちは自分のミスした時は知らんぷりです
他人のミスに批判はしても自分のミスには甘いのです
そんな事務所はとっとと辞めるべきです
ちなみにこれは私の経験上言えることなのですが、数十人いる税理士法人より数人レベルの会計事務所の方が変わった人や嫌な人が多いという印象を受けました
残業時間が多い
- どんな仕事でもそうですが納期というものが存在します
そして当然税務においても申告期限というものがあります
特に2,3月にかけての個人の確定申告のシーズンなどは多忙しで残業や休日出勤をしなくてはならなくなるでしょう
そういう繁盛期に忙しくなるのはどこの業界でも同じことでそれをもってブラックだとはさすがに言えません
むしろ忙しくない事務所の方が問題があると言わざるを得ないでしょう
ですが、慢性的に残業時間の多い事務所も存在します
理由は人手不足や、後述するように設備が無いなどの理由です
そういう事務所はやはり所長が職員のことを考えているとは思えません
さらに給料も少ないようなら間違いなくブラックです
いわゆる長時間労働に薄給なわけですから世間一般にいわれるブラック企業の代表のような事務所です
それに長時間労働は自分でも気が付かないうちに人の思考力や判断力を狂わせます
このような事務所なら早期の転職を考えた方がいいでしょう
給料が少ない
- 顧問先の少ない事務所であるならば給料はあまり多くないでしょう
これはある意味仕方がないかもしれません
しかし、「やりがいのある仕事だから」とか「実務の勉強をさせているのだから」というような理由で給料の額が少ないのならそこの事務所は避けるべきです
いろいろな理由をつけていますが、それは単にそこの所長が給料を払いたくないだけです
例えそこが上述した通り顧問先が少なく給料があまり払えなかった場合でも、未経験で入ったならばある程度は許容できますが、そこの所長に顧問先を増やそうと経営努力をする様子もない事務所だったらどうでしょう
あなたが2年、3年と経験を積んでいっても給料は薄給なままです
顧問先が増えないのだから、あなたがどんなに経験を積んで仕事が出来るようになったところで給料が上がるわけはありません
いずれにしてもそういう事務所に長く居座る意味はあまり無いと思われます
いつもハローワークやリクナビなどで職員の募集を行っている
- 一般によく言われることとして、頻繁に求人の募集をしているところはブラックの確率が高いと言われてています
もちろん会計事務所も例外ではありません
ハローワークや求人のサイトなどで頻繁に募集広告を出しているところはブラックの確率が高いでしょう
ただ比較的この業界はやはり離職率が高い業界ではあります
基本サービス業で人と接する機会が多い業種なのも影響しているでしょう
しかしだからといって、一年中いつも求人を募集しているなんてことは普通ではありえません
特に所長も含め職員が10人未満の小規模な事務所でありながら、頻繁に求人の募集をしているところは何かしらの理由があって職員が定着しない可能性が高いです
入ってもすぐに人が辞めていくということです
やはりそういう事務所は何かしらの問題があると考えていいと思います
そもそも採用する気が無いのに募集広告を出している空求人の可能性も多いにあります
最近では幸運なことにハローワークの場合、下記のサイトでどれくらいの頻度で求人の募集をしているのか調べることが可能です - ハロワ検索
上記のサイトなどを利用して、出来る限り自分が応募しようとしている事務所のことは調べておいたほうが賢明です
職員の男女比の割合
- この男女比の割合も会計事務所がブラックかどうかを見極める大きなポイントとなります
ですが、この業界は比較的女性の多い業界でもあります
理由としてはただ会計ソフトに記帳する作業やファイル綴じやお茶出しなどの雑務は、パートなどの女性で十分だからです
ですのでただ女性が多い会計事務所は普通にあるのですが、どう考えても異常だと思えるほど女性の多い事務所も存在します
例を挙げると50人くらいの事務所で所長を除く全員、つまり他49人が全て女性のような事務所です
上記の場合は極端ですが、たとえそれが数人レベルの小規模な事務所でも所長を除く全員が女性という事務所は結構あります
実際ハローワークで税理士事務所を調べてみるとそう言う事務所はすぐに見つかるでしょう
ではこの業界は女性の方が優れているのでしょうか
そんなはずはありません
ただ単にそこの所長が女たらしのスケベでハーレムのような事務所にしたいだけです
こういう事務所は絶対に避けるべきです
そういった事務所の所長は能力ではなく、男と女という性別で人を差別するからです
実は私も4人くらいの事務所でしたが所長以外全員女性という事務所で働いた経験があります
とにかくそこの所長は上記で書いた通り男と女で態度がまるで違う人で、その態度に腹が立ち1月で辞めました
男には尊大で女性に対しては異常に優しい
女性であるならそんな事務所でも働きたいと思うのかもしれませんが私はオススメしません
愛人願望でもあるのなら話は別ですが(笑)
設備が無い
- この設備が無いというのも実は困った問題です
さすがに今の世の中パソコンが無いという事務所は存在しないと思いますが、それでも5,6人の会計事務所なのに個人の確定申告のソフトが一台しかないとか、会計ソフトが全員に行きわたっていないとか、そういう事務所もごくまれに存在します
ほかにも年末調整で源泉徴収票を切る機材が無くカッターで切っているとか、そんな事務所すら存在します
たかだかそれくらいと思う人もいるでしょうが、年末調整で数百人ぶんの源泉徴収票を作らなければならないときなど、いちいちカッターで切っていたら手間がかかって仕方がありません
こういう設備の無さは当然職員にかかる負担も大きくなります
特に会計ソフトや申告ソフトが充実しているといないとでは申告書を作成する時間に大きく影響します
例をあげると例えば減価償却のソフト
減価償却の専門のソフトがあり、そこで取得や売却、そして期の減価償却の計算をしておけば決算の際に申告書の別表16を作る際、データ取り込みをするだけで別表16の記帳はものの数秒で終わります
しかし外部で、例えばエクセルなどを使って減価償却の計算をしていれば別表16への記帳は、固定資産の数にもよりますが多ければ数時間にも及びます
ものの数秒で終わる作業に数時間
これだけでどれだけ時間が節約できるかがわかるでしょう
他にも消費税などの集計においても同じことが言えます
特に電子申告をしている事務所としていない事務所とでは申告書を作り提出するまでの手間は倍以上違うと思って間違いありません
ゆえに事務所として利益をあげているにも関わらず、設備を整えない事務所は所長がやはり職員のことをあまり考えている事務所ではありません
職員が仕事をしやすいようにとか作業効率を全く考慮せず、職員に負担をかけることを何とも思っていないわけですから
ちなみにちゃんと設備の整っている事務所であるならばソフトの充実はもちろんのこと、パソコンのディスプレイも前期などのデータと見比べることができるよう2台分用意してくれたり、仕事で使う携帯電話の支給、作業を行う机なども大きな広々としたものを用意してくれます
ブラックな会計事務所に就職したら
- 上記の事務所が全てブラックとは限りません
所長の人格や職員の人格はあなたとの相性もあるでしょう
給料が少なく設備もろくに無い事務所はそこの事務所の経済状態にもよるでしょう
上記にも書いた通り、顧問先の少ない事務所は給料も設備も整えることは出来ませんから
ただ男女比の割合やいつも求人を出している事務所はものすごく怪しいとは思います
他にも求人に記載されていた給料の金額が働いた後の給料と違っていたり、賞与有りとありながら実際には支給されない、いわゆる嘘の求人を出すような詐欺まがいの行いをする事務所もあります
正直自分が目指すべき税理士の人にそのような不徳な方がいるのは悲しい話ですが現実にいます
そんなブラックな事務所で働く意味は全くありません
ですが、実際ブラックかどうかを事前に見極めるのは難しいです
やはり働いてみなければわからないというのが多いです
それでも一応ネット上で調べることはしておいた方がいいでしょう
確かに事務所を名指しで批判するような情報は、例えネットとはいえ載っている可能性は低いです
ただ一つだけ調べる方法があります
それはヤフーなどで事務所の名前を検索した場合、何かしらの悪い言葉の検索用語がヒットすることです
ヤフーだけでなくニフティやグーグルとかのサイトを使ってそれで変な用語がヒットするならその事務所への就職は考えた方がいいかもしれません
そして例えブラックではなくてもそこの事務所が自分には合わないと感じた場合、毎日毎日苦しいと感じながらそこの事務所で働き続けることはどうかと思います
うつ病やパニック障害、最悪の場合は自殺までする可能性があります
決してオーバーに言っている訳ではありません
現実に私はそうなってしまった人を知っているからです
ですからその事務所が確実にブラック、またはブラックではなくても自分には合わないと思った場合はまだ周りが良く見えている状態のうちに辞めた方がいいです
これは断言します
慣れるまでの辛抱と思って頑張り続けたあげく精神を病んでしまってからではもう遅いからです
最終的にはあなたがどう判断するかですがその事務所に命を賭ける、または削らなくてはならないほどのことなのかよく考えてみてください